事業の概要
- サーバープラットフォーム事業Link-Uグループは、自社設計のオリジナルサーバーとAIソリューションを組み合わせた「サーバープラットフォームビジネス」を展開しています。これは、データを効率的に配信し、蓄積・分析・処理する一連のサービスをワンストップで提供するもので、特にマンガなどのコンテンツ配信において強みを発揮しています。この事業を通じて、顧客のデータ活用を支援し、安定した収益源を確保しています。
- コンテンツ配信の基盤提供主にマンガサービス向けのサーバープラットフォーム技術を提供しており、高速かつ安定したデータ配信が可能です。専用線を利用したデータセンター設置や高性能サーバーの自社保有により、他社の影響を受けずに快適なユーザー体験を実現しています。これにより、ユーザーの利用頻度や満足度を高め、コンテンツ配信事業者のビジネスを支えています。
- AIを活用した効率化AIソリューションを組み合わせることで、リコメンド作品の選定やサムネイルの自動切り出しなど、運用コストの削減と効率化を図っています。これにより、人手に頼っていた作業を自動化し、属人化の課題を解決するとともに、よりパーソナライズされたサービス提供を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- サーバープラットフォーム事業Link-Uグループの主要な事業セグメントは「サーバープラットフォーム事業」です。これは、自社設計のオリジナルサーバーとAIソリューションを組み合わせ、データ配信、蓄積、分析、処理をワンストップで提供するビジネスモデルです。特にマンガなどのコンテンツ配信サービス向けに特化しており、高速かつ安定した配信基盤を提供することで収益を上げています。
- コンテンツ処理技術の提供マンガや動画コンテンツに適した画像処理技術(トーンのグラデーション化、画像圧縮、ノイズリダクション、アップコンバートなど)や、快適な閲覧を可能にする画像表示ソフトウェア(viewer)を提供しています。これにより、コンテンツの品質向上とユーザー体験の最適化を図り、顧客のサービス価値向上に貢献しています。
- AIを活用した運用効率化AIを用いてリコメンド作品の選定やサムネイルの自動切り出しを行うことで、運用コストの削減と効率化を実現しています。これにより、人件費の抑制だけでなく、ユーザーの嗜好に合わせたパーソナライズされたサービス提供を可能にし、顧客のビジネス成長を支援しています。
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3【事業の内容】(1)事業の概況 当社グループは、「あらゆる価値を解放し、ココロ震える体験を世界に。」というグループパーパスのもと、主に自社設計のオリジナルサーバーを基軸としたデータ配信と、そのデータを適切に蓄積・分析・処理するAIソリューションを併せてワンストップで提供するサーバープラットフォームビジネスを展開しております。その中で培ったサーバーインフラ技術、データ処理技術及びコンテンツ処理技術等を強みとして、事業規模を拡大してまいりました。(注)データセンター及び付随する高速回線についてはハウジングサービスを利用しており、通信事業者が所有するデータセンター設備内に、当社グループのサーバーを設置しております。 (2)技術の特徴 当社グループの「マンガサービス」における、サーバープラットフォーム技術には、以下の特徴があります。 ①ユーザビリティ・高速配信が可能ハウジングで利用しているデータセンターにおいて、当社グループのみが利用する専用線を引き込んでおり、自社のみで使用できる環境にある高速なインターネット回線を通じて配信しているため、他社の利用状況の影響を受けず安定した高速配信により快適なユーザー体験を提供できる能力を有しております。当社グループは高性能なサーバーを自社で保有していることを利点として、仮想化(注1)やルーティング(注2)によるオーバーヘッド(注3)なくサーバーを稼働させております。ユーザーに快適な使用環境を提供することは、隙間時間の活用やサービスへの接触機会の増加につながり、ユーザー満足度の向上のために重要であると考えております。 ・コンテンツ処理マンガに適した画像とするためのトーンをグラデーションにする処理技術(注4)、画像圧縮技術、ノイズリダクション(注5)技術及びアップコンバート(注6)技術を有しております。その他、パソコン上のブラウザやスマートフォン上での快適な画面の閲覧が可能になる画像表示ソフトウエア(viewer)、データの大量配信に対応した電子認証システム等の技術を有しております。動画につきましても、画像と同じく圧縮処理技術・ノイズリダクション等の技術を有しております。 ・通信量削減ユーザーの読書履歴及びお気に入り登録などから、大量のデータにより学習した情報を基にユーザーが読むであろうコンテンツを予測し、充電中かつWi-Fiに接続しているユーザーの端末への事前の配信を可能にしております。これにより携帯電話回線接続時にダウンロードが不要になることから画像表示に要する時間及び通信量が削減され、電波状態の悪い環境におけるコンテンツ閲覧に要する通信環境のハードルが下がり、パケット制限への抵触が回避しやすくなります。またユーザーの回線状態に合わせてコンテンツのクオリティを自動調整することにより、通信量の削減も可能となっております。②安定した運用・サービス停止の防止策当社グループではサーバーを3重化、ネットワークを2重化した、単一障害点(注7)のない冗長化(注8)構成を基本としております。突発的なサーバーダウンが発生した場合においてもダウンしたサーバーを自動で除外し、残りの2台のサーバーが相互補完する仕組みとなっており、サービスを中断することなく提供することが可能な体制となっております。同様に、ネットワークダウンが発生した場合においても、予備のネットワークに自動で切り替える体制となっております。 ・耐障害性の高さデータベースサーバーにおいて、マルチマスタ方式(注9)を採用しております。一般的にはマスタ・スレーブ方式(注10)が採用されておりますが、マスタデータを更新してからスレーブデータに更新されるまでにタイムラグが発生し、マスタサーバーに不具合が発生した場合、マスタ・スレーブの切替の処理が必要というデメリットがあります。マルチマスタ方式を採用することにより、マスタ・スレーブの切替の処理が不要となり、障害発生時に自動フェイルオーバー(注11)によるサービスの継続が可能となっております。 ③高コストパフォーマンス・低コストでの運用コンテンツの電子配信事業者は、クラウドサーバー事業者を活用することが通常であるなかで、当社グループは用途、配信量に応じたサーバーハードウェアを自社設計する方針としており、画像・動画の高速大量配信に特化したオリジナルサーバーを高性能・低コストで調達することができます。通常、サーバーの台数が増加するほど、サーバー間の連携をとるためのシステムは複雑になり、サーバーの監視に要する人的コストは高まります。当社グループはサーバー1台の性能を高めることにより、少数のサーバーにより運営しております。それにより複雑なシステムを構築する必要がなく、また監視対象が少ないため、保守に要する労力も削減しております。 ・サーバーコスト抑制当社グループは圧縮率の高いフォーマットであるAVIF(注12)やWebP(注13)といったフォーマットを採用しております。コンテンツの容量を削減することにより、サーバーを構築するうえで確保する必要のある容量を削減、サーバーに必要なコストを抑制しております。 ・AIを用いた運用コストの抑制当社グループはリコメンド作品の選定、サムネイルの切り出しにAIを用いて自動化しております。従来は作品のリコメンドを手動で行っておりましたが、人間が把握できる作品の数には限界があることや、リコメンドスキルの属人化が課題でした。AIを用いることで、これらの課題を解決した上でコストを削減しております。また、サムネイルの切り出しにおいても、AIが候補を複数提示し、その中から最適なものを人間が選ぶことで、手動で切り出していた時と比較し、大幅にコストを削減しております。 ④マーケティング・迅速なフィードバック当社グループは高速なデータベースの集計処理を可能とする技術を有しております。データの高速取得は、データ分析の容易さに直結するため、リアルタイムで取得したユーザーの動向を、サービスに対して迅速にフィードバックを行うことが容易となっております。 ⑤セキュリティ・著作権保護技術動画コンテンツにおいては、DRM(注14)としてGoogle LLCが提供するWidevine(注15)を採用した実績があります。 (注)1.仮想化:サーバーなどのハードウエアリソースを、物理的な構成にとらわれずに、論理的に統合や分割することができる技術のこと。1台のサーバーを複数台のサーバーであるかのように論理的に分割して、それぞれにOSを動作させることが可能。2.ルーティング:送信元から宛先まで、データを転送すること。3.オーバーヘッド:コンピューターが処理する際の、当該処理を実行するために必要となる付加的な負荷。 4.トーンをグラデーションにする処理技術:目の細かいトーンを潰してグラデーションにすることでデータ量を削減する技術。5.ノイズリダクション:音声や映像等といった信号に含まれるノイズを抑圧・軽減する、信号処理の一種。6.アップコンバート:多層構造のニューラルネットワークを用いた機械学習である深層学習を利用して、低解像度の画像を高解像度の画像に近づける技術。低解像度の画像と高解像度の画像を大量に準備し、低解像度を不正解、高解像度を正解とPCに学習させ、低解像度の画像からPCに正解(高解像度の画像)を導き出させる。7.単一障害点:その単一箇所が停止するとシステム全体が停止するような箇所。8.冗長化:システムの一部に何らかの障害が発生したケースに備えて、障害発生後もシステム全体の機能を維持するため、予備装置を普段から配置、運用しておくこと。9.マルチマスタ方式:複数のデータベースサーバーが本番データベースのみで構成される。更新が全てのデータベースに遅延なく反映され、常に同じデータを格納する方式。全てのデータベースは更新/検索ともに可能となっている。10.マスタ・スレーブ方式:1つの本番データベース(マスタ)と複数の複製データベース(スレーブ)で構成される。アプリケーションからの更新はマスタデータベースが受付け、マスタデータベースの更新データが順次スレーブデータベースに反映される方式。スレーブデータベースは検索用途に限定される。11.フェイルオーバー:稼働中のシステムで問題が生じてサーバーが停止してしまった際に、待機サーバーに切り替える仕組み。12.AVIF:動画コーデックを応用した静止画フォーマット。13.WebP:Google LLCが開発しているオープンな静止画フォーマット。14.DRM:動画などのデジタルデータの無制限な利用を防ぎ、コンテンツを保護する技術の総称。15.Widevine:Google LLCが提供する著作権保護技術。 (3)サービスの内容 当社グループの事業は「インターネットサービス事業」の単一セグメントであり、当該事業セグメントは、上記の技術を基盤とした3つのサービスから構成されております。3つのサービスとは「リカーリングサービス」、「初期開発・保守開発サービス」、その他にスポットで発生する「その他サービス」であり、それぞれのサービス概要は以下のとおりです。 ①リカーリングサービス 「リカーリングサービス」は、当社の持続的な収益基盤となるレベニューシェア(注16)収益及び月額固定収益(サブスクリプション)で構成されております。①サーバーの調達、システムの構築及びデータセンター設置のサーバー保守運用、②継続するスマートフォンアプリケーションの開発・アップデート並びに③サービス運用及び広告運用の組み合わせ、もしくは単体でこれらのサービスを提供しております。これら開発・運営サービスの提供の他、コンテンツの調達・提供サービスも提供しております。 事業領域としては、電子書籍配信サービスに注力しております。電子書籍配信サービスでメインのサービスは、その配信者(コンテンツホルダー)又は配信者からサービス運営を受託した企業とのレベニューシェア契約を締結しているサービスであり、株式会社小学館が提供するマンガアプリである「マンガワン」及び株式会社集英社が提供するマンガアプリである「ゼブラック」においては上記サーバー、アプリ開発及びサービス運用の3サービスをまとめて提供しており、株式会社スクウェア・エニックスが提供する「マンガUP!」及び株式会社白泉社が提供する「マンガPark」では、サーバーサービスを提供しております。電子書籍配信サービスではマンガコンテンツをメインに配信しておりますが、その他に当社グループの技術を活用しながら動画コンテンツ、小説コンテンツ及び音声コンテンツも配信し、他サービスとの差別化を図り、付加価値の向上に努めております。 (注)16.レベニューシェア:企業間の提携手段のひとつ。支払額が固定された委託契約ではなく、企業が互いにパートナーとして提携し、リスクを共有しながら、相互の協力で生み出した利益を予め決めておいた配分率で分け合うこと。 マンガアプリの主な収益構造は、ユーザーからの課金及び広告収入となっております。 「マンガワン」については、ライフ、SPライフ、チケットの3種類のポイントがあり、それぞれのポイントを使用することでマンガを閲覧することが可能となっております。ライフは1日に2回4ポイントまで回復します。SPライフは広告主の提供するサービスの利用、課金の際のおまけポイント等により入手可能です。チケットは、ユーザーがApple Inc.やGoogle LLCといったプラットフォーム運営事業者による課金決済を通じて入手できるポイントになります。 当社グループが提供するマンガアプリは無料ポイントを付与するフリーミアムモデル(注17)により、ユーザーのマンガ閲覧に対する敷居を下げ、アプリに慣れ親しんでもらいたいと考えております。またアプリオリジナル作品を提供するアプリもあり、ユーザー獲得に努めております。 なお、「マンガワン」の収益は、まずユーザーの課金額からプラットフォーム手数料を差し引いた金額がプラットフォーム運営事業者からコンテンツホルダーへ、また広告料が広告代理店からコンテンツホルダーへ支払われます。次に両者を合計した金額から、レベニューシェア料率に基づいた配分額がコンテンツホルダーから当社へ支払われます。また「マンガUP!」等の共同開発があるサービスの収益は、コンテンツホルダーから共同開発先へ支払われた配分額からサービス運用のための諸費用を控除したうえで、レベニューシェア料率に基づいた配分額が共同開発先から当社へ支払われます。 (注)17.フリーミアムモデル:制約の範囲内では無償でサービスを利用でき、制約以上のサービス利用のために課金等が必要となるモデル。 当社グループはもともとクラウドサーバーを独自の技術で効率的に運用することにより、顧客のサーバー費用の削減を提案し、収益化に繋げてきました。その成長により得た資金でオンプレミスサーバー(注18)での管理が可能になり、ビジネス規模を拡大してまいりました。レベニューシェアのコンテンツ配信サービスはオンプレミスサーバーでの配信を核とし、画像処理技術やデータ分析を付加価値として提供することが評価され獲得した案件であり、今後も当社グループ事業の中核をなしていくと考えております。しかしながら、クラウドサーバーからオンプレミスサーバー管理へ環境は変わりましたが、従来営んできたような顧客のサーバー費用の削減に貢献し、当社グループの収益化に繋がるサーバー保守運用サービスについても、ストック型のビジネスとして案件を拡大してまいります。その一例として、株式会社メディアシークが運営する、QRコードリーダーアプリ「ICONIT」のサーバー保守運用を行っております。 (注)18.オンプレミスサーバー:自社運用サーバー。 ②初期開発・保守開発サービス 「初期開発・保守開発サービス」は、リカーリングサービス案件獲得のための受託開発を提供するサービスです。取引先の新規サービス立ち上げ時、既存サーバーからの乗り換え時に、当社グループがその後のサービス保守運用も見据えたサーバープラットフォームやアプリケーション等をワンストップで提供します。またサービスのアップデートのための開発も請け負っております。 当社グループはリカーリングサービスの拡大による持続的な成長に努めております。そのためには初期開発においてクオリティの高い成果物、納期の遵守等の顧客ニーズを確実に満たす必要があります。また、その後の保守運用において、安定的なサービス運用及びユーザー動向をサービスに反映するための適時のアップデート対応なども必要となってまいります。今後も技術力を基礎とした開発サービスの提供により取引先からの信頼を獲得し、リカーリングサービス案件の獲得に努めてまいります。 ③その他サービス 「その他サービス」は、上記の2サービスには分類されないWebサイト開発などスポットの開発案件を主として構成されております。 サービスの収益構造としては、初期開発売上及び保守開発売上と、レベニューシェア収益及び月額固定収益(サブスクリプション)から構成されるサーバープラットフォームの継続利用料になります。 取引先のニーズに合わせてサービス毎に自社で設計したオリジナルサーバーを提供しており、クラウドのサービス等へスイッチングする場合には、最適化された環境から汎用的な環境へと移行することによるコストが高くなるため、案件の失注を防ぎ安定的な収益の獲得に貢献しております。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりです。 (1)リカーリングサービス① リカーリングサービスで主力になっている「マンガワン」の事業系統図は以下のとおりです。 (注)1.ユーザーの課金額からプラットフォーム手数料(Apple Inc.やGoogle LLCなどのプラットフォーム運営事業者による代金回収代行業務及び売上管理業務に対する手数料)を差し引いた金額が、プラットフォーム運営事業者からコンテンツホルダーへ支払われます。2.プラットフォーム運営事業者及び広告代理店から支払われた収益額のうち、当社グループへの配分額がコンテンツホルダーより支払われます。 ② 上記レベニューシェア契約の他に、取引先企業に対する継続開発及びサーバー保守運用等、継続した収益が見込める案件をリカーリングサービスとしております。 (2)初期開発・保守開発サービス リカーリングサービス案件獲得のための開発案件になります。 スマートフォンアプリケーション、Webシステム等の開発やサーバーシステムの構築等の案件となっております。取引先に納入する単純な取引であるため、事業系統図の記載を省略しております。 (3)その他サービス その他サービスについては、売上金額が小さくまたその商流が多様であるため、事業系統図の記載を省略しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い コンテンツ配信市場は参入障壁が低く、コンテンツ提供元も非独占的にコンテンツ提供を行っているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | なし コンテンツ配信市場は法制度や規制又は特許等による参入障壁が低い。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:コンテンツ配信市場の動向 / Apple Inc.及びGoogle Inc.の動向 / 特定顧客への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
同社はアフィリエイトASP事業を主軸とするが、特定の強力なブランドや特許、規制ライセンスによる独占的な優位性は限定的。一部の独自開発技術やノウハウは存在するものの、参入障壁を形成するほどの無形資産とは言い難い。
スイッチングコスト★★☆☆☆
アフィリエイトASP事業において、広告主とアフィリエイター双方に一定のプラットフォーム利用実績と成果報酬の蓄積がある。しかし、競合ASPへの乗り換えコストは限定的であり、より有利な条件を提示されればスイッチングが発生する可能性は否定できない。
ネットワーク効果★★★☆☆
アフィリエイトASP事業は、広告主が増えればアフィリエイターが集まりやすくなり、アフィリエイターが増えれば広告主にとって魅力が増すというネットワーク効果の側面を持つ。Link-Shareなどの大手ASPと比較すると規模は小さいが、一定のプラットフォームとしての価値は存在する。
コスト優位☆☆☆☆☆
同社に構造的なコスト優位性を示す具体的な根拠は見当たらない。アフィリエイトASP事業は一般的に人的リソースやシステム投資が中心であり、他社と比較して著しく低いコスト構造を持つとは考えにくい。
規模の経済★★☆☆☆
アフィリエイトASP市場において、同社は一定のシェアを持つものの、市場全体から見ると大手競合と比較して規模の経済性は限定的である。事業規模が拡大するにつれて効率性は向上する可能性はあるが、現時点での優位性は高くない。
- 高速・安定した配信基盤Link-Uグループは、インターネット回線が集積する大手町から専用線を引き込み、自社のみが利用できる高速なインターネット回線を通じてコンテンツを配信しています。これにより、他社の利用状況に左右されず、安定した高速配信を実現し、ユーザーに快適な体験を提供できる点が大きな強みです。
- 高効率・低コストなサーバー運用用途や配信量に応じたオリジナルサーバーを自社設計・調達することで、高性能かつ低コストなサーバー運用を実現しています。また、サーバー1台の性能を高めることで、少数のサーバーで運用し、システムの複雑化や監視コストを抑制しています。さらに、圧縮率の高いフォーマットやAIを活用することで、サーバーコストや運用コストを削減し、高いコストパフォーマンスを実現しています。
- 堅牢なシステム構成サーバーを3重化、ネットワークを2重化した冗長化構成を基本とし、単一障害点がない設計を採用しています。突発的なサーバーダウンやネットワークダウンが発生しても、自動で切り替わる仕組みにより、サービスを中断することなく提供できる高い耐障害性を持っています。これにより、顧客への安定したサービス提供を保証し、信頼性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「あらゆる価値を解放し、ココロ震える体験を世界に。」というグループパーパスのもと、よりよい未来を築くことを経営の基本方針としています。その方法として、マンガアプリのような、革新的なプロダクトを作りだすことや、原作の素晴らしさを伝えるためのコミカライズ、増加し続けるデジタルデータに対する、新しいソリューションの提案等を事業として展開してまいります。現状を疑い、前例にないことも恐れず、新たな可能性を探りながらココロ震わせる仕掛け作りに挑戦し続けてまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、2026年9月に策定した中期経営計画2030において「IP価値の最大化」を大方針に掲げ、①IP展開エリアの拡大、及び②IP領域(幅)の拡大を主要戦略として推進してまいります。また、2027年7月期より、上記戦略の遂行に向けて事業区分を「マンガプラットフォーム」「コンテンツソリューション」「ライフスタイル」の3区分に再編いたします。 マンガプラットフォーム(国内・海外マンガサービス)は、IP展開エリアの拡大に向けた成長の中核事業として位置づけております。国内においては、運用の最適化によるコスト削減を進めることで利益率の向上を図ります。海外においては、クランチロール株式会社(親会社:Crunchyroll, LLC)との資本提携や各種政府補助金を活用し、日本の魅力的なコンテンツのローカライズ及び流通を促進することで、世界中のファンが集う魅力的なサービスを創出し、ユーザー基盤の拡大を進めてまいります。 コンテンツソリューション(IP新領域・システム開発)は、IP領域(幅)の拡大に向けた成長の中核事業として位置づけております。制作体制の強化を通じてIPの供給や領域を増やし、他社との差別化の確立を目指すとともに、出版社だけでなく取次業者や総合書店など、マンガ業界から幅広く受注を行い、AI駆動型の開発体制への移行を一層推進し、効率的かつ高品質な開発を行ってまいります。 ライフスタイル(自社プロダクト・読み放題サービス)は、グループの成長を支える安定的な収益基盤として位置づけております。株式会社Link-U Productsと株式会社ビューンのさらなる連携強化により、案件及び顧客基盤の拡大を進めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2026年9月に中期経営計画2030(2027年7月期から2030年7月期まで)を策定いたしました。「IP価値の最大化」を大方針に掲げ、最終年度である2030年7月期において売上収益80億円、営業利益16億円、営業利益率20%を目指してまいります。 当社グループは、売上収益、営業利益及び営業利益率を重要な経営指標と位置付け、事業規模の拡大及び収益力の向上に邁進してまいります。 なお、2027年7月期の連結業績といたしましては、売上収益40億円~42億円、営業利益4億円~4.8億円(営業利益率10.0%~11.4%)を見込んでおります。 (4)当社グループの経営成績に影響を与える経営環境 当社グループの主な事業領域である情報通信産業は、総務省発行の「令和8年版情報通信白書」によると、2024年時点で名目GDP71.7兆円となっており、全産業の11.5%を占めております。 当社グループが注力する電子書籍市場につきましては、2025年度の市場規模は6,846億円と推計され、2024年度の6,703億円から143億円(2.1%)増加しております。日本の電子書籍市場は2026年度以降も緩やかな拡大が続き、2030年度には7,510億円になると予測されております(インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2026」)。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、中期経営計画2030の達成に向け、2027年7月期より事業区分を「マンガプラットフォーム」「コンテンツソリューション」「ライフスタイル」の3区分に再編し、各事業の位置づけと成長戦略を明確にしたうえで経営資源の配分を最適化してまいります。そのうえで、下記の事項を対処すべき課題として取り組みを進めております。 ① システム技術の強化 当社グループのサービスとして、電子認証、大量データ配信に対応したシステムを提供しております。今後、予想される更なる、1人当たりデータ配信量の増加、ユーザー数の増加、IoTデバイス等の新たなデバイスに対応した新しい技術の開発に取り組んでまいります。 ② 自社IPの創出とIP領域の拡大 当社グループが中期経営計画2030に掲げる「IP価値の最大化」を実現するためには、マンガIPの展開エリアの拡大に加え、IP領域の拡大が不可欠であると考えております。そのため、制作体制の強化を通じて自社IPの創出及びオリジナルヒット作品の供給を増やすとともに、出版社をはじめとするコンテンツホルダーとの関係を一層深め、取り扱うIPの拡充を図ってまいります。また、当社グループのマンガサービスの開発・運営を通じて蓄積したデータや知見を活用し、コンテンツホルダーに対するIP展開の提案を推進することで、マンガIPを起点とした新たな収益機会の創出に取り組んでまいります。 ③ 将来に向けた新規事業・技術力向上について 当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、ボーダレス化の加速や競合企業の台頭など、市場環境や顧客ニーズ、競合他社の状況が常に変化しており、今後も変化の激しい事業環境になることが想定されます。このような事業環境においては、将来を見据えた新規事業の創出や技術キャッチアップは重要な課題であると考えております。 今後、当社グループの中長期の競争力確保につながる技術力の向上及びノウハウの蓄積を積極的かつ継続的に行うとともに、新規事業開発にも取り組んでまいります。 ④ 海外事業展開の推進 当社グループは、成長の軸足を海外市場へシフトしており、2025年10月にCrunchyroll, LLCとの共同開発による海外向けマンガサービス「Crunchyroll Manga」を北米にて提供開始し、2026年9月にはクランチロール株式会社と資本提携を行いました。今後は、Crunchyroll Mangaの配信タイトル及び提供地域の拡大を進めるとともに、日本の優良なコンテンツのローカライズ及び流通を担う体制を強化し、マンガIPの展開エリアの拡大を図ってまいります。 ⑤ 優秀な人材の確保 当社グループは、情報処理安全確保支援士をはじめとした国家資格を有するエンジニアが多く在籍しているものの、クライアントの更なる拡大を図るためには、引き続き優秀な人材を確保し育成することが重要であると考えております。 人材獲得競争は今後も厳しい状況が続くと思われますが、当社グループとしましては、優秀な人材を惹きつけられるように、幹部役員・社員への株式報酬制度や、社内教育制度の整備、福利厚生の充実を図っていくとともに、サービスの提供を通じて業界での存在感をさらに高め、会社の魅力を訴求していくことで採用強化につなげたいと考えております。 ⑥ 知的財産権について 当社グループは、これまで第三者の知的財産権に関してこれを侵害することのないよう対応してまいりました。しかしながら、当社グループの事業拡大に伴い、知的財産権の取扱いが増加することから、第三者の知的財産権を侵害することのないよう知的財産権への理解をさらに深め、管理体制の強化に努めてまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社グループが今後更なる業容拡大を図るためには、各種業務の標準化と効率化の徹底を図ることにより、事業基盤を確立することが重要な課題であると認識しております。また、事業の「選択と集中」に伴いグループ構成が変化するなか、グループ全体で一貫した内部管理体制を運営していく必要があります。そのため、適切かつ効率的な業務運営を遂行するために、従業員に対し業務フローやコンプライアンス等を周知徹底させ、内部管理体制の強化をするとともに、業務の有効性、効率性及び適正性の確保に努めてまいります。 ⑧ グループシナジーの創出 当社グループは、企業価値の向上に資する戦略的アライアンスを推進し、グループシナジーの創出に取り組んでまいります。具体的には、株式会社Link-U Productsと株式会社ビューンの連携強化による案件及び顧客基盤の拡大を進めるほか、事業の「選択と集中」の一環として、グループ組織体制の最適化を進め、成長領域への経営資源の集中を図ってまいります。また、M&Aの機会があった場合には、グループが保有する事業や技術とのシナジーを考慮したうえで、ターゲット企業に対して事業の評価を行うことで、グループでの利益最大化と収益基盤の確立を実現したいと考えております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「あらゆる価値を解放し、ココロ震える体験を世界に。」というグループパーパスのもと、よりよい未来を築くことを経営の基本方針としています。その方法として、マンガアプリのような、革新的なプロダクトを作りだすことや、原作の素晴らしさを伝えるためのコミカライズ、増加し続けるデジタルデータに対する、新しいソリューションの提案等を事業として展開してまいります。現状を疑い、前例にないことも恐れず、新たな可能性を探りながらココロ震わせる仕掛け作りに挑戦し続けてまいります。 (2)経営戦略等 当社グループは、2026年9月に策定した中期経営計画2030において「IP価値の最大化」を大方針に掲げ、①IP展開エリアの拡大、及び②IP領域(幅)の拡大を主要戦略として推進してまいります。また、2027年7月期より、上記戦略の遂行に向けて事業区分を「マンガプラットフォーム」「コンテンツソリューション」「ライフスタイル」の3区分に再編いたします。 マンガプラットフォーム(国内・海外マンガサービス)は、IP展開エリアの拡大に向けた成長の中核事業として位置づけております。国内においては、運用の最適化によるコスト削減を進めることで利益率の向上を図ります。海外においては、クランチロール株式会社(親会社:Crunchyroll, LLC)との資本提携や各種政府補助金を活用し、日本の魅力的なコンテンツのローカライズ及び流通を促進することで、世界中のファンが集う魅力的なサービスを創出し、ユーザー基盤の拡大を進めてまいります。 コンテンツソリューション(IP新領域・システム開発)は、IP領域(幅)の拡大に向けた成長の中核事業として位置づけております。制作体制の強化を通じてIPの供給や領域を増やし、他社との差別化の確立を目指すとともに、出版社だけでなく取次業者や総合書店など、マンガ業界から幅広く受注を行い、AI駆動型の開発体制への移行を一層推進し、効率的かつ高品質な開発を行ってまいります。 ライフスタイル(自社プロダクト・読み放題サービス)は、グループの成長を支える安定的な収益基盤として位置づけております。株式会社Link-U Productsと株式会社ビューンのさらなる連携強化により、案件及び顧客基盤の拡大を進めてまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、2026年9月に中期経営計画2030(2027年7月期から2030年7月期まで)を策定いたしました。「IP価値の最大化」を大方針に掲げ、最終年度である2030年7月期において売上収益80億円、営業利益16億円、営業利益率20%を目指してまいります。 当社グループは、売上収益、営業利益及び営業利益率を重要な経営指標と位置付け、事業規模の拡大及び収益力の向上に邁進してまいります。 なお、2027年7月期の連結業績といたしましては、売上収益40億円~42億円、営業利益4億円~4.8億円(営業利益率10.0%~11.4%)を見込んでおります。 (4)当社グループの経営成績に影響を与える経営環境 当社グループの主な事業領域である情報通信産業は、総務省発行の「令和8年版情報通信白書」によると、2024年時点で名目GDP71.7兆円となっており、全産業の11.5%を占めております。 当社グループが注力する電子書籍市場につきましては、2025年度の市場規模は6,846億円と推計され、2024年度の6,703億円から143億円(2.1%)増加しております。日本の電子書籍市場は2026年度以降も緩やかな拡大が続き、2030年度には7,510億円になると予測されております(インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2026」)。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、中期経営計画2030の達成に向け、2027年7月期より事業区分を「マンガプラットフォーム」「コンテンツソリューション」「ライフスタイル」の3区分に再編し、各事業の位置づけと成長戦略を明確にしたうえで経営資源の配分を最適化してまいります。そのうえで、下記の事項を対処すべき課題として取り組みを進めております。 ① システム技術の強化 当社グループのサービスとして、電子認証、大量データ配信に対応したシステムを提供しております。今後、予想される更なる、1人当たりデータ配信量の増加、ユーザー数の増加、IoTデバイス等の新たなデバイスに対応した新しい技術の開発に取り組んでまいります。 ② 自社IPの創出とIP領域の拡大 当社グループが中期経営計画2030に掲げる「IP価値の最大化」を実現するためには、マンガIPの展開エリアの拡大に加え、IP領域の拡大が不可欠であると考えております。そのため、制作体制の強化を通じて自社IPの創出及びオリジナルヒット作品の供給を増やすとともに、出版社をはじめとするコンテンツホルダーとの関係を一層深め、取り扱うIPの拡充を図ってまいります。また、当社グループのマンガサービスの開発・運営を通じて蓄積したデータや知見を活用し、コンテンツホルダーに対するIP展開の提案を推進することで、マンガIPを起点とした新たな収益機会の創出に取り組んでまいります。 ③ 将来に向けた新規事業・技術力向上について 当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、ボーダレス化の加速や競合企業の台頭など、市場環境や顧客ニーズ、競合他社の状況が常に変化しており、今後も変化の激しい事業環境になることが想定されます。このような事業環境においては、将来を見据えた新規事業の創出や技術キャッチアップは重要な課題であると考えております。 今後、当社グループの中長期の競争力確保につながる技術力の向上及びノウハウの蓄積を積極的かつ継続的に行うとともに、新規事業開発にも取り組んでまいります。 ④ 海外事業展開の推進 当社グループは、成長の軸足を海外市場へシフトしており、2025年10月にCrunchyroll, LLCとの共同開発による海外向けマンガサービス「Crunchyroll Manga」を北米にて提供開始し、2026年9月にはクランチロール株式会社と資本提携を行いました。今後は、Crunchyroll Mangaの配信タイトル及び提供地域の拡大を進めるとともに、日本の優良なコンテンツのローカライズ及び流通を担う体制を強化し、マンガIPの展開エリアの拡大を図ってまいります。 ⑤ 優秀な人材の確保 当社グループは、情報処理安全確保支援士をはじめとした国家資格を有するエンジニアが多く在籍しているものの、クライアントの更なる拡大を図るためには、引き続き優秀な人材を確保し育成することが重要であると考えております。 人材獲得競争は今後も厳しい状況が続くと思われますが、当社グループとしましては、優秀な人材を惹きつけられるように、幹部役員・社員への株式報酬制度や、社内教育制度の整備、福利厚生の充実を図っていくとともに、サービスの提供を通じて業界での存在感をさらに高め、会社の魅力を訴求していくことで採用強化につなげたいと考えております。 ⑥ 知的財産権について 当社グループは、これまで第三者の知的財産権に関してこれを侵害することのないよう対応してまいりました。しかしながら、当社グループの事業拡大に伴い、知的財産権の取扱いが増加することから、第三者の知的財産権を侵害することのないよう知的財産権への理解をさらに深め、管理体制の強化に努めてまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社グループが今後更なる業容拡大を図るためには、各種業務の標準化と効率化の徹底を図ることにより、事業基盤を確立することが重要な課題であると認識しております。また、事業の「選択と集中」に伴いグループ構成が変化するなか、グループ全体で一貫した内部管理体制を運営していく必要があります。そのため、適切かつ効率的な業務運営を遂行するために、従業員に対し業務フローやコンプライアンス等を周知徹底させ、内部管理体制の強化をするとともに、業務の有効性、効率性及び適正性の確保に努めてまいります。 ⑧ グループシナジーの創出 当社グループは、企業価値の向上に資する戦略的アライアンスを推進し、グループシナジーの創出に取り組んでまいります。具体的には、株式会社Link-U Productsと株式会社ビューンの連携強化による案件及び顧客基盤の拡大を進めるほか、事業の「選択と集中」の一環として、グループ組織体制の最適化を進め、成長領域への経営資源の集中を図ってまいります。また、M&Aの機会があった場合には、グループが保有する事業や技術とのシナジーを考慮したうえで、ターゲット企業に対して事業の評価を行うことで、グループでの利益最大化と収益基盤の確立を実現したいと考えております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ① 財政状態及び経営成績の状況・経営環境と経営方針について当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に緩やかに回復したものの、金利・為替の変動や地政学リスクの長期化、物価上昇に伴う消費動向の変化など、先行きが不透明な状況が続いております。このような環境下において、当社グループの主たる事業領域である電子書籍市場は中長期的な成長可能性を維持しております。国内マンガサービス市場は、市場規模自体は緩やかな成長を維持しているものの、需要の一服により成長スピードが鈍化しております。さらに、新規参入事業者の増加により競争環境が一段と厳しさを増しており、単純な売上の追求から収益性重視への転換と、マンガに留まらないIPの領域拡大が求められる状況にあります。一方、海外市場においては、動画配信ブームを契機に世界中の若年層視聴者が日本アニメへ容易にアクセス可能となったことで、日本発IPコンテンツへの熱狂的な支持が世界的に拡大しております。原作マンガや関連IPへの需要が急増するなど、極めて大きな成長ポテンシャルを有しております。こうした状況に対し、当社グループは、経済産業省が掲げる「エンタメ・クリエイティブ産業戦略~コンテンツ産業の海外売上高20兆円(2033年目標、2023年実績5.8兆円)に向けた5ヵ年アクションプラン~」にも示されるように、日本のマンガ・IPが持つ海外市場の可能性に着目しております。この巨大なグローバル市場の獲得を最重要課題と位置づけ、成長の軸足を海外へシフトさせるべく事業を推進してまいりました。当社グループは、「あらゆる価値を解放し、ココロ震える体験を世界に。」というグループパーパスのもと、自社設計のオリジナルサーバーによる圧倒的なコスト競争力と高速なデータ転送速度、ならびに大手出版社との強固なリレーションと長期運用実績を強みとしております。これにより、多くのコンテンツホルダーのDX推進パートナーとして、事業領域を拡大してまいりました。これらの強固な基盤を踏まえ、当連結会計年度を「グローバル市場での成長」「顧客への提供価値の最大化」「生産性向上」という目標達成に向けた収益構造の転換点と位置づけております。この転換を推進するため、グローバル展開の本格化、IPの強化、AIの活用推進を主要戦略として取り組んでまいりました。その結果、2026年9月には、「IP価値の最大化」を大方針に掲げる新たな中期経営計画「中期経営計画2030(2027年7月期から2030年7月期まで)」を策定・公表いたしました。 ・事業の取組み状況についてマンガサービス事業におきましては、国内市場が成熟・競争激化する厳しい環境認識のもと、効率的な広告宣伝等の施策により国内サービスの収益改善を実現しつつ、成長の軸足を海外市場へシフトいたしました。特に海外展開においては、世界最大規模の会員数を有するアニメブランドであるCrunchyroll, LLCと2025年9月に業務提携し、同年10月に海外向けマンガサービス「Crunchyroll Manga」を北米にて提供開始いたしました。加えて、2026年9月14日にクランチロール株式会社(親会社:Crunchyroll, LLC)との資本提携を行い、海外マンガ配信プラットフォーム事業等の拡大に向けた提携関係を一層強化しております。この結果、マンガサービス事業における海外売上比率は17.2%(前期10.3%)まで上昇し、当連結会計年度を通じて過去最高収益の更新を継続しております。制作事業におきましても、事業全体として通期で過去最高収益を計上いたしました。このうちコンテンツ領域においては、主力タイトルに加え新作タイトルも好調に推移し、当連結会計年度の後半において過去最高収益を計上いたしました。また、開発領域においても今後の収益性を高めるべく、エンジニアの役割を「AIへの的確な指示とマネジメント」へと変革させ、AI駆動型の開発体制への移行を推進した結果、技術開発売上の拡大に寄与しました。マーケティング事業におきましては、グループ全体の成長戦略の実行に向けた「選択と集中」の一環として事業規模の縮小を継続いたしました。あわせて、連結子会社である株式会社Romanzに係るのれん745,186千円を含む減損損失767,242千円を計上したことにより、営業損失を計上する結果となりました。さらに、2026年11月1日付で連結子会社の株式会社Link-U Marketingを合併により消滅させる予定とするなど、グループ組織体制の最適化を進めてまいります。 ・経営成績について当連結会計年度の経営成績は、売上収益4,800,392千円(前期比99.3%)、営業損失382,566千円(前期は326,968千円の営業利益)、税引前損失380,737千円(前期は308,943千円の税引前利益)、親会社の所有者に帰属する当期損失554,815千円(前期は147,986千円の親会社の所有者に帰属する当期利益)となりました。売上収益は、マンガサービス事業及び制作事業がともに通期で過去最高収益を更新するなど大幅な増収となりましたが、マーケティング事業の不調が影響した結果、全体では微減となりました。また、営業損益については、本来の収益力を示す調整後営業利益は403,056千円(前期比142.8%)と前期を大きく上回ったものの、マーケティング事業における「選択と集中」に伴う事業規模の縮小に伴い、連結子会社Romanzに係るのれん745,186千円を含む減損損失767,242千円を計上したことにより、営業損失を計上する結果となりました。しかしながら、こうした状況下においても、国内市場の変化への対応やグローバル展開といった、将来の成長に向けた経営基盤強化のための先行投資を着実に実行してまいりました。当連結会計年度を将来の飛躍に向けた戦略的基盤構築期間と位置づけて取り組んできた結果、海外マンガサービスの売上高が前年比182%と大きく伸長するなど、投資の成果が着実に表れ始めております。当社グループは、この流れを「中期経営計画2030」のもとでさらに加速させ、中長期的な企業価値向上につなげてまいります。なお、調整後営業利益は、営業利益(損失)から減損損失、その他の収益及びその他の費用を除いた指標であります。 ・財政状態について(資産) 当連結会計年度末における資産合計は4,865,892千円となり、前連結会計年度末と比較して854,984千円の減少となりました。 その主な要因は、現金及び現金同等物の減少701,154千円、のれんの減少776,815千円及び持分法で会計処理されている投資の増加417,807千円によるものであります。(負債) 当連結会計年度末における負債合計は2,576,360千円となり、前連結会計年度末と比較して515,098千円の減少となりました。 その主な要因は、借入金(流動)の減少507,627千円によるものであります。(資本) 当連結会計年度末における資本合計は2,289,532千円となり、前連結会計年度末と比較して339,886千円の減少となりました。 その主な要因は、利益剰余金の減少585,736千円及びその他の資本の構成要素の増加285,788千円によるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、前連結会計年度末と比較して701,154千円減少し、953,507千円(前連結会計年度末1,654,662千円)となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は677,144千円(前期は222,561千円の獲得)となりました。その主な要因は、税引前損失380,737千円を計上した一方で、減損損失767,242千円、減価償却費及び償却費298,978千円といった非資金費用を調整したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は954,019千円(前期は112,808千円の支出)となりました。その主な要因は、持分法で会計処理されている投資の取得による支出319,868千円、有形固定資産の取得による支出316,360千円、無形資産の取得による支出168,197千円及び連結の範囲の変更に伴う支出89,094千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は429,376千円(前期は362,034千円の支出)となりました。その主な要因は、長期借入による収入661,666千円があったものの、長期借入金の返済による支出924,940千円及びリース負債の返済による支出166,303千円があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績は、次のとおりです。なお、当社グループはインターネットサービス事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。サービスの名称当連結会計年度(自 2025年8月1日至 2026年7月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)初期開発・保守開発サービス346,80353.465,03829.3 (注)リカーリングサービス及びその他サービスで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりです。なお、当社グループはインターネットサービス事業の単一セグメントであるため、サービス別に記載しております。サービスの名称当連結会計年度(自 2025年8月1日至 2026年7月31日)販売高(千円)前年同期比(%)リカーリングサービス4,313,635100.1初期開発・保守開発サービス486,75692.6合計4,800,39299.3 (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。 なお、前連結会計年度においては連結売上収益の10%以上を占める顧客の該当がないため、記載を省略しております。相手先前連結会計年度(自 2024年8月1日至 2025年7月31日)当連結会計年度(自 2025年8月1日至 2026年7月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社集英社--558,91111.6 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要性がある会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という。)第312条の規定によりIFRS会計基準に準拠して作成しております。 この連結財務諸表の作成にあたって、見積り、判断並びに仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断並びに仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要性がある会計方針及び重要な見積りは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。 ② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容並びに経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。また経営成績等に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に含めて記載しております。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。 当社グループの資金需要は、事業規模の拡大に係る人件費、その採用費、広告宣伝費及び主にサーバー購入やソフトウエア開発に係る設備投資資金等の運転資金並びにM&A等の戦略的投資資金となります。財政状態等を勘案しながら、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等による資金調達を考えております。 流動資産と流動負債のバランスを注視し、財政状態の健全性を評価しており、当連結会計年度末時点で健全な財務体制であると判断しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は953,507千円、借入金残高は1,306,371千円(うち1年以内返済予定331,980千円)であります。なお、資金の短期流動性確保のため、金融機関と合計1,000,000千円の当座貸越契約を締結しており、当連結会計年度末の借入実行残高はありません。また、2026年10月8日に、クランチロール株式会社を割当先とする第三者割当による新株式の発行により917,546千円(差引手取概算額912,546千円)を調達しており、海外マンガ配信プラットフォーム事業の拡大等に充当する予定であります。
事業リスク
- コンテンツ配信市場の変動Link-Uグループの主力サービスはコンテンツ配信市場に属しており、特に電子マンガ配信市場の動向に大きく依存しています。利用者の嗜好の変化、法制度の改正、業界の取引慣行や価格体系の変化など、予期せぬ不確定要素が顕在化した場合、経営方針や戦略の変更を余儀なくされ、財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- プラットフォーム依存と競合激化スマートフォンアプリの売上収益がApple Inc.やGoogle Inc.が運営するアプリマーケットに大きく依存しており、これらのプラットフォーム運営事業者の利用規約変更や事業戦略転換が、Link-Uグループの財政状態や経営成績に影響を与える可能性があります。また、コンテンツ配信市場は参入障壁が低く、競合他社との差別化が図れない場合や、技術の陳腐化が進んだ場合には、利用者数の減少につながるリスクがあります。
- 特定顧客への依存とシステム障害主要顧客上位3社への売上収益が全体の24.6%を占めており、特定顧客の方針や経営成績、財政状態の変化がLink-Uグループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、アクセスの急増によるサーバーダウンや、外部からの不正侵入、担当者の過誤などによるシステム障害が発生した場合、サービス停止やデータ消失、社会的信用の低下を招き、財政状態や経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)事業内容に関するリスク①コンテンツ配信市場の動向について 当社グループの主力サービスが属するコンテンツ配信市場は、国内においては緩やかな成長を維持しているものの成熟期を迎えつつあり、新規参入事業者の増加により競争環境が一段と厳しさを増しております。当社グループとしましては、国内での収益性の向上を図るとともに海外への展開を進めてまいりますが、利用者の嗜好の急激な変化、法制度の改正等により当社グループが関わるサービスが規制対象となった場合、その他、業界における取引慣行や価格体系の変化など、計画策定時の想定を超える不確定要素が顕在化した場合には、当社グループの経営方針や経営戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、2026年7月期においてもマンガアプリへの依存度が高く、コンテンツ配信市場、特に電子書籍市場の動向が、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②Apple Inc.及びGoogle LLCの動向について 当社グループのスマートフォンアプリはApple Inc.及びGoogle LLCが運営する各アプリマーケット上において提供しており、当社グループの売上収益に占める当該スマートフォンアプリによる売上収益の割合は高くなっております。利用規約の変更など、プラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③スマートフォン及びタブレット端末等関連市場について 当社グループは、スマートフォン及びタブレット端末上で利用するサービスを主たる事業としていることから、スマートフォン、タブレット端末等の関連市場が今後も拡大していくことが事業展開の基本条件であると考えております。当社グループは、今後もより快適にスマートフォンを利用できる環境が整えられていくと考えておりますが、今後新たな法的規制の導入、技術革新の遅れ、利用料金の改定を含む通信事業者の動向など、当社グループの予期せぬ要因によりスマートフォン、タブレット端末等の市場の発展が阻害される場合には、今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ④競合他社について 当社グループの主力サービスが属するコンテンツ配信市場は、法制度や規制又は特許等による参入障壁が低く、コンテンツ提供元である出版社等も非独占的にコンテンツ提供を行っております。このような状況を踏まえ、当社グループでは今後もコンテンツラインナップの充実と当社グループが提供する配信システムの強化により、競合他社との差別化を図ってまいります。しかしながら、今後、当社グループの取扱うコンテンツ及び配信システムで他社との十分な差別化が図れない場合、利用者のニーズに適合したサービスの開発・提供や先進技術への対応等が遅れることによりサービス・技術の陳腐化を招いた場合には、当社グループが関わるサービスの利用者数が減少し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤特定顧客への依存について 当社グループの売上収益は、特定顧客への依存度が高く、2026年7月期においては、主要顧客上位3社向け売上収益は全体の27.3%を占める規模となっており、当該売上収益が当社グループの売上収益全体に占める割合は以下のとおりに推移しております。 2023年7月期2024年7月期2025年7月期2026年7月期主要顧客上位3社34.9%31.7%24.6%27.3% サービスの方針については、各顧客と協議の上、決定しております。しかしながら各顧客の方針、経営成績及び財政状態によっては、売上収益や広告宣伝費を含む当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。今後、提供サービスの差別化、新規技術の獲得を促進することで売上収益の維持・拡大に努めるとともに、新規顧客開拓を進めてまいりますが、競合企業がさらなる付加価値の創造を行うこと等によって新規顧客開拓が思うように進まなかった場合には、売上の依存度が軽減されず、主要顧客の動向及び取引の動向によって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥システムリスクについて 当社グループが関連するサービスは、スマートフォン等の端末からインターネットを経由して提供されております。当社グループが関連するサービスに対するアクセスの急激な増加等による一時的な負荷増大によって当社グループ又は通信事業者の設備が作動不能に陥った場合や、当社グループのハードウエア又はソフトウエアの欠陥により正常な情報発信が行われなかった場合には、システムが停止し、サービスの提供が不可能となる場合があります。さらに、サイバー攻撃や外部からの不正な手段によるコンピュータ内への侵入、当社グループ担当者の過誤等によって、当社グループや取引先のシステムが改ざんされたり、重要なデータが消失し、又は不正に取得されたりする可能性があります。 当社グループとしては、システムの冗長化、データのバックアップ、侵入防止策及び担当者の過誤を防止する体制の整備に加え、障害発生時の対応手順の整備を進めておりますが、上記のような障害等が発生した場合には、当社グループに直接損害が生じるほか、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦法的リスクについて 当社グループの事業は、「個人情報の保護に関する法律」「不当景品類及び不当表示防止法」「特定商取引に関する法律」「資金決済に関する法律」等、多岐にわたって関連しております。当社グループではこれらの法令を遵守するため、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおりますが、今後の法改正などにより当社グループの事業分野において新たな法的規制が適用されることになり、当社グループの事業展開が制約を受けたり、対応措置をとる必要が生じたりする場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、ユーザーの個人情報が漏洩した場合や意図せず第三者の著作権等の知的財産権を侵害してしまった場合、コンテンツホルダーにおいて著作権の管理に問題があり、著作権者から訴訟等が発生した場合などについて、損害賠償の発生などが生じる他、当社グループの社会的信用・信頼の低下を招きかねず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧海賊版サイトの台頭について コンテンツビジネスにおいては、海賊版が流通することによってコンテンツホルダー、著作権者、ベンダーなどが本来受け取るべき収益について機会損失が発生する場合があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨新技術の活用について 当社グループでは、生成AIをはじめとする新技術を活用することにより、より効率的なビジネスモデルの創出や新たな付加価値の提供に取り組んでおります。今後も、新技術を活用し、競争力の強化に努めていく方針ではございますが、技術革新が極めて速いこれらの新技術について、当社グループが変化への対応が遅れた場合や十分な活用が出来なかった場合には、競争力の低下を引き起こし、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩海外事業及び為替変動について 当社グループは、北米を中心とする海外向けマンガ配信サービスの開発・運営等により海外での売上収益が増加しており、当連結会計年度のマンガサービス事業における海外売上比率は17.2%(前期10.3%)となっております。海外向けの取引の一部は米ドル建てであるため、為替相場の変動により円換算後の売上収益及び利益が影響を受ける可能性があります。また、各国の法規制や政治・経済情勢の変化等により事業運営に支障が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)グループ組織管理に関するリスク①人材の確保と定着化について 当社グループが成長、拡大するうえで、高度な技術を有する人材やグローバル人材など、ダイバーシティに富む人材確保が極めて重要となります。当社グループはこれに備え、人材の積極採用、福利厚生の充実や管理職のマネジメント能力向上、研修や勉強会の実施などに取り組んでおります。今後も優秀な人材の確保、育成を推し進める方針ですが、いずれも継続的な人材の確保を保証するものではありません。適切な人材を十分に確保できなかった場合や想定を超える人材流出があった場合、人材育成が計画どおりに進まなかった場合には、当社グループの事業拡大に制約を受ける可能性があります。 ②小規模組織について 当社グループ組織は、従業員数が2026年7月31日現在で171名(臨時従業員を除く。)と規模が小さく、現在の社内管理体制や業務執行体制もこの規模に応じたものとなっております。当社グループでは、今後の事業構成の変化に対応して、社内管理体制や業務執行体制の強化を進めてまいりますが、これらが順調に進まなかった場合やこれらに要する費用等の負担が想定を超えて増大した場合には、当社グループの事業拡大に影響を与え、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③内部管理体制について 当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るためにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるという考えのもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しております。 また、当社グループでは、役職員等の内部関係者の不正行為等が発生しないよう、リスク管理規程を制定し、当社グループの役職員が遵守すべきルールを定めており、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。しかしながら、法令等に抵触する事態や内部関係者による不正行為が発生するといった事態が生じた場合、事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかないという事態が生じる場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ④特定人物への依存について当社グループは、代表取締役を含む役員、執行役員等の専門的な知識、技術、経験を有している役職員が、経営戦略や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社グループでは、特定の人物に過度に依存しない経営体制の構築を目指し人材の育成・強化に注力しておりますが、これら役職員が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)その他のリスクについて①投資に関するリスク 当社グループは、持続的に企業価値を向上させていくため、今後、IP展開エリア及びIP領域の拡大に資する企業や事業、その他投資を行うことを予定しており、状況に応じて必要資金を調達して出資等を行うことも考えております。その実施にあたっては、事前に対象企業の財務内容や契約内容等の審査を行い、リスクを検討したうえで決定してまいりますが、実施後の事業環境の変化等により、当初想定していた成果が得られないと判断された場合には、のれん等の無形資産や投資有価証券等の減損損失を認識することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ②のれん及び関係会社に対する投資等の減損について 当社グループは、企業買収等に伴い取得したのれんを連結財政状態計算書に計上しているほか、関連会社に対する出資及び貸付けを行っております。当連結会計年度においては、連結子会社である株式会社Romanzに係るのれん745,186千円を含む減損損失767,242千円を計上いたしました。今後も、買収先の業績が事業計画を下回った場合や事業環境が悪化した場合には減損損失を計上する可能性があり、また、関連会社の財政状態が悪化した場合には投資の減損や貸付金の回収可能性の低下による損失が生じ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③配当政策について 当社グループは、株主に対する配当や自社株買い等の利益還元を重要な経営課題として認識しております。しかしながら、それと同時に内部留保の充実により経営基盤を強化すること、収益力強化及び収益基盤の多様化のための投資に充当することも重要であると認識しております。 したがって、財政状態と経営成績を総合的に勘案したうえで株主に対する利益還元を実施する方針でおりますが、当面は実施する見込みはなく、当該方針が投資家の支持を得られなかった場合、当社株価の形成に影響を及ぼす可能性があります。 ④外的要因(自然災害等)について 当社グループは、インターネットや通信などの各種サービスの提供に必要な通信ネットワークや情報システムなどを構築・整備しております。地震・台風・洪水・津波・竜巻・豪雨・大雪・火山活動などの自然災害、火災や停電・電力不足、テロ行為、コンピューターウイルスなどの攻撃により、通信ネットワークや情報システムなどが正常に稼働しなくなった場合、当社グループの各種サービスの提供に支障を来す可能性があります。これらの影響が広範囲にわたり、復旧に相当時間を要した場合、信頼性や企業イメージが低下し、顧客の獲得・維持が困難になる可能性があります。また、通信ネットワークや情報システムなどを復旧するために多額の費用負担が発生する可能性があります。その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。